ソクラテスの弁明・クリトン (岩波文庫)
私は持っているテクノロジーをすべて引き替えにしても、ソクラテスとの午後のひとときを選ぶね。
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なんて言うもんだから、ソクラテスがどんな人物なのか気になって「ソクラテスの弁明」を読んでみた。
この弁明の中でソクラテスが展開してる論理そのものはなんか詭弁めいていてよく分からないところがあるけど、ソクラテスが何を大事にしていてどのように生きようとしているかっていう部分は伝わった。かっこいいじゃないかソクラテス。
ただ生きていたってしょうがない、善きことをなし徳を積んでいくことにこそ価値があると彼は考え、それにしたがって自ら毒杯を仰いだ。展開した論理それ自体よりも、その論理を自身の姿勢と行動に行き渡らせたことによって偉大さを獲得した人のように思える。「命どぅ宝」じゃ物足りない、生き延びるより大事なことがあるはずだって感じる時には彼の存在と行動はとても心強い。
上手に生きるにはバランスや柔軟さが大事だが、人は極端さや過剰さを持った人に惹かれる。ソクラテスも「新釈・山月記」の斉藤秀太郎もそういう魅力だな。
- 作者: プラトン,久保勉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1964
- メディア: 文庫
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